今日の読書 秋期限定栗きんとん事件(下)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

ようやく入手して読めました。
二週間の待ち時間をかなり長く感じました。しかし、待った甲斐はあった。

当然のようにネタバレしそうなので、クッション置いときます。

前作は「マロングラッセ」についての描写がありましたが、結局のところ、小市民を目指す彼らはそれでは駄目で、「栗きんとん」デイか無ければならない。
この二つのお菓子が、こんなにも効果的に使われるなんて。

前2作と比べると、ミステリ分は弱め、でも青春小説としてはちょっと強めでした。
連続放火事件を複数の視点で追いつつ、ちょっとにやりとしてしまうギミックがあり、そして最後の結末。

非常に充実した読後感を受けました。
小市民を志す二人が新しい意味での互恵関係に戻ったのも印象的ですが、この一連の話でもっとも株を上げたのは健吾ですね。
ある意味、今回の話の主役と言ってもいいかも。